ジェイアール・イーストユニオン

ジェイアール・イーストユニオン(略称)JREユニオン
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の労働組合です。産別JR連合加盟。

イーストイノベーション

~ イースト ユニオンからの「変革への挑戦」~

② 運動のパラダイム

JR東日本の社員の6割程度がJR採用社員となっているなかで、労働組合・労働運動への関心や興味を持つ社員はどのくらいいるのだろうかと考えます。
労働組合への理解度と労働組合があっても何もしない人たちの数は、そこで比例していると思います。
自分が不当な扱いを受けたときは、労働組合に相談すればいいと考えるのが一般的で、そんな組合員は、日常では組合的な活動に興味を持たない、そんな組合員が多数存在しています。また、労働組合活動が組合員の家庭での時間を犠牲にしたり、自分の時間を犠牲にすることに嫌悪感を持っています。
日常の仕事と家庭・私生活との間に、組合活動とのバランス的な不釣合いがあり、それが組合員に嫌われる要因の一つになっているのだろうと分析しています。

前段の「組織のパラダイム」との共通する部分もありますが、組合員のための労働組合活動の結果が、組合員には行動した労力(時間消費)より、行動対価となる組合活動の評価が低いということが、労働組合を重荷に感じさせる大きな要因だと思います。
労働運動とは、「組合員一人ひとりの声を集める活動」、「その声を集結し会社や政治の場へ届ける活動」、「届けた声で働く側の生活の向上・地位の向上を得るための交渉をする活動」の積み重ねが労働運動です。
この積み重ねていく中で、集める声には「広く浅く」もあり、「広く深く」もあり、「深くふかく」もあり様々です。
この様な多様な声を集める活動は、容易ではありません。
その度に組合員は役員に呼び出され、繰り返し声集めの様々な実績作りに借り出されています。この様な活動の積み重ねは必要ですが、組合員の行動労力と活動の評価をどれだけ近づけることができるかが、「重荷的な組合活動」からの解放させる手段になるはずです。
行動労力を軽減させる活動のあり方については、活動への参加手法として組合員に負担とならないモバイル機器(携帯電話)等での活動参加や、レク活動・業務知識の向上となる学習会との活動の組合せなど、組合員が感情的評価に直結できる取り組みへと検討する必要があります。
また、組合活動の評価向上については、これまで出向組合員の出向先会社との交渉・議論は難しいとの捉え方をしてきましたが、当たり前の労働組合が、加入組合員の働く職場に対して「物申せない」との考え方を見直すことが必要だと考えています。
組合員の働く職場実態に合わせた労使関係、交渉手法を構築していきたいと思います。

【 具体的な検討事項(案)として 】
 ・組合員の活動への参加手法の見直し・・・モバイル機器等の活用、レク
 ・学習会等との組合せ活動での精神的、家族的な軽減について検討する
 ・出向会社との労使関係・交渉のあり方・・・組合員の出向先会社との労使関係の構築・労使協議・交渉等の持ち方を検討する